平成２１年１０月１７日(土)

市町村合併により新成田市が誕生した2006年に始まり、今回で4回目を数える「NARITA花火大会 in 印旛沼」。実は私自身、つい最近までこの花火大会の存在自体知りませんでした。 　平成21年10月17日は熊本県八代市で「やつしろ全国花火競技大会」が開催。ちょうど「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」の使用期間中にも一部重なるため、当初は「やつしろ全国花火競技大会」観覧を計画していました。しかしよく調べてみると、「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」の代金の他にも宿泊代や、花火大会終了後に東京へ戻るときの交通費など、意外と出費がかさむことがわかりました。しかも花火を観るためだけに、2,700km以上の移動はさすがにキビしい・・・。そんななか発見したのが、「NARITA花火大会 in 印旛沼」でした。 　今年の「NARITA花火大会 in 印旛沼 4th」は打上総数7,000発、「花火ファンタジア」と銘打たれたミュージックワイドスターマイン、二尺玉の打上げなど打上規模もなかなか。さらに今回は成田市制55周年記念ということで、尺玉55連発もあるとのこと。自宅から約2時間の場所でこれだけの花火が観られるのであれば、ということで迷わず「NARITA花火大会 in 印旛沼 4th」を選んだわけです。
花火打上会場近くには成田新高速鉄道の橋脚が	会場内には二尺玉(左)と尺玉が展示
当日は「新京成　電車基地見学・展示会」と「川越車両センターまつり」を訪れたあとに花火大会会場へ。最寄り駅であるJR成田線「下総松崎駅」に到着したのがPM5時前。花火の打上開始がPM7:00からですので、完全に出遅れました。 　初めて訪れる場所で会場まで無事行くことができるか若干の不安があるうえに、駅前は花火が開催されるとは思えないほど閑散としています。しかし、至る所に花火会場の場所を案内する看板が立てかけており、約25分歩くものの、迷うことなく花火打上会場に到着することができました。 　稲刈りが終わった田んぼが花火会場・観覧場所とユニーク。近くには2010年7月に開業が予定されている「成田新高速鉄道」の橋脚を見ることができます。 　よい観覧場所の確保は諦めていたのですが、私が現地に到着したPM5:20頃でもガラガラ。自由観覧場所の最後部には三脚が並んでいましたが、こちらもまだ十分余裕があり、私もその三脚の放列の一人となりました。
今年の花火観覧は天候に悩まされましたが、今回もPM5:30過ぎ頃からは断続的に小雨が降ったり止んだりといったようなスッキリとしない空模様。せめて、花火打上げ時間中だけでも雨は止んでほしい。私を含め、花火観覧客の祈りが通じてか、花火打上開始時間のPM7:00の約15分前に降った雨を最後に、花火打上げ時間中は雨は降ることなく観覧を楽しむことができました。

花火大会は全体を7章に分け、単発花火とスターマインを繰り返して進められていきましたが、打上総数7,000発の多くがスタート直後と中盤、そしてラストのコンピュータ花火で消費されたような印象。よって、これ以外のプログラムは若干の物足りなさを感じてしまいますが、全部で3回ある、音楽に乗せてコンピュータ制御で打ち上がるワイドスターマインはボリューム感たっぷりで迫力ある打上げが繰り広げられます。 　また、おそらく日本初であろう「花火 de BINGO」というプログラムが盛り込まれていました。一般的なビンゴは数字が書かれたビンゴカードを使用し、発表された番号と同じ番号部分に穴などを開け、縦・横・斜めのいずれか一列が揃えば「ビンゴ！」となります。 　この「花火 de BINGO」はビンゴカードには数字ではなく、花火の玉名(冠菊・牡丹など)が書かれており、会場内で1部200円で販売。そして打ち上げられた花火と同じ場所に穴を開けていくというルールです。楽しみながら花火の名前も覚えられるという、なかなかおもしろいアイデア。ビンゴカード販売により、花火大会の運営資金確保のひとつにもなるでしょうし、今後他の地域でも導入されるかもしれませんね。

コンピュータ花火　蒼き星の幻想曲

芸術華火 全国銘華 10選
有名花火師による芸術的な花火も打ち上げられました。全部で10発打ち上げられた芸術華火ですが、今回はすべてが10号玉によるものではなく、5号玉〜10号玉を使用しての打上げとなりました。
10号玉	10号玉

成田・市制55周年記念　尺玉55連発
	成田市制55周年を記念しての「尺玉55連発」。最初は1か所からの打上げ。途中から2か所、そして3か所に打ち上げ場所は増えていき、打ち上げペースもだんだん早くなっていき、迫力ある打上げでした。 　打ち上げられた花火の種類も多彩で飽きることなく見物できたのではないでしょうか。

コンピュータ花火　NARITA BIG FINALE

花火大会のクライマックスは、今回3回目のコンピュータ花火「NARITA BIG FINALE」。打上げ場所の全てから約5分にわたって、花火が打ち上げられました。一地方都市の花火大会で、正直それほどの期待はしていませんでしたが、逆の意味で期待を裏切ってくれるほど圧倒的なスターマインでした。

終幕の大輪 黄金の2尺玉

ラストは二尺玉の打上げ。打上げを前に大会本部長からの放送があり、今年は2発の2尺玉打上げを目指して募金を募ってきたそうですが、残念ながら必要な金額が集まらなかったとのこと。来年こそは2発の2尺玉打上げを目指すとの意気込みを語っていました。

花火大会はPM8:20に終了。下総松崎駅へ向かう道は往きとは異なり、多くの観覧客で溢れていましたが、渋滞で前に進めないということはなく、自分のペースで歩くことができます。帰りの列車もラッシュのような混雑はなく、私が乗車したのは常磐線直通の上野行き。座席にも座ることができ、快適に自宅に帰ることができました。自宅の最寄り駅を降りて歩いていると、再び小雨がパラパラ。花火打上げ時間中に降らなければいいのです・・・。