名物花火を見に行く旅 (片貝まつり 浅原神社秋季例大祭奉納大煙火)

平成21年9月5日(土)


 諏訪湖畔では夏に大規模な花火大会が2回開催されます。ひとつが8月15日に開催される「諏訪湖祭湖上花火大会」。そしてもうひとつが今回訪れた「全国花火競技大会」です。
 私が「全国新作花火競技大会」に訪れるのは3年ぶり2回目。そして今年諏訪湖畔を訪れるのも「諏訪湖祭湖上花火大会」に続き、2回目です。前回の諏訪湖祭湖上花火大会は天気予報が「晴れ」にもかかわらず、花火打上開始直前に雨が降り出し、花火打上中も終始小雨交じり。大会クライマックスの「Kiss of Fire」は再び強く降り出した雨の中での打上げ。今回はそのリベンジの意味も込めての再度訪問となりました。
 花火会場の最寄り駅であるJR中央線上諏訪駅にはAM11:00過ぎに到着。駅前、そして会場に向かう人並みも「諏訪湖祭湖上花火大会」とは比べものにならないほど、ひっそりとした雰囲気です。それは観覧場所についても同様で、「諏訪湖祭湖上花火大会」では、昼前にはすでに主要な観覧場所はほぼレジャーシート等で覆われていましたが、今回はまだ観覧場所は十分確保できる状態でした。

 私は有料席、団体席のすぐ脇である旧東バル跡地前方の海岸線部という、無料観覧席としては絶好の場所を確保。その後は先月の「諏訪湖祭湖上花火大会」とときと同様、中央線の臨時列車観察のため上諏訪駅へ向かいました。
 先月と同じなのは天気予報、午前中の空模様にも言えること。前述のとおり、「諏訪湖祭湖上花火大会」では「晴れ」という天気予報にもかかわらず、午後3時過ぎから黒い雲が立ちこめ、花火打上げ中は雨が降り出す始末。今日もほぼ同じ時間帯に黒い雲が上空を何回か通り過ぎていきます。一瞬、先月の悪夢が頭をよぎりましたが、それらの雲は雨を降らせることなく、打上時刻を迎えることができました。

AM11:00過ぎの諏訪湖畔 花火観覧場所

開宴の響き
 上諏訪駅での中央線臨時列車の観察をPM5:00に切り上げ、観覧会場に戻りました。さすがこの時間になると周辺はすでに観覧客でほぼ満杯の状態でしたが、「諏訪湖祭湖上花火大会」のように隙間なくレジャーシートが敷かれているわけではなく、ひとり分くらいならその間に入り込めそう。やはり「諏訪湖祭湖上花火大会」との混雑度に比べれば、天と地ほどの差があります。

 花火大会はPM7:00、「開宴の響き」と題するスターマインからスタートしました。

 今回の「全国新作花火競技大会」は28の花火業者が出品。競技方式は今年から変更。従来の『5号玉5発、10号玉2発の計7発』から、今回は『2.5号玉15発と10号玉2発の計17発』で競い合います。花火プログラム冊子には「玉名」の記載はないものの、テーマが設定されており、テーマをイメージした花火が打ち上げられます。公式HPにもあるとおり、出品花火業者はよく聞く業者が多いものの、いわゆる「巨匠・花火芸術家」と呼ばれる方々ではなく、若手花火師が出品者として名を連ねています。

 また、一般に「競技花火」というと、三重芯・四重芯の割物など、技術の粋を凝縮した花火が多く打ち上げられる傾向がありますが、「全国新作花火競技大会」ではカラフルな配色の花火、二度咲き・三度咲きの千輪ものなど、(もちろん、技術は必要ですが)独創的で多彩な花火が出品。花火の細部の違いを見分けることができない私としては、他の「競技花火大会」よりも楽しめたような気がします。

湖上に舞う雪の結晶
野村 和広(野村花火工業(株))

きらめき模様
福田 孝治((株)若松屋)

ウエディング ブーケ
山内 俊幸((株)山内煙火店)

信濃の国の善光寺 御開帳 散華
山村 知之(信州煙火工業(株))

流れ星に願いを込めて
小松 忠信((株)小松煙火工業)

彩りグラデーション
田畑 英之(田畑煙火(株))

朱鷺よ仲間と大空へ
村上 淳((有)伊那火工堀内煙火店)

御供華
柳沢 和彦(オリエンタル火工(株))

光の惑星
伏見 圭司((株)臼井煙火)

陽の光で紡いだ花
齋木 智((株)マルゴー)

星空の大流星群
柿木 博幸((株)柿木花火工業)

春の息吹
安藤 孝二((有)安藤煙火店)

幻想花風景
小幡 知明((有)菊屋小幡花火店)

Dancing firefiles 〜湖上に舞う蛍〜
堀内 守(アルプス煙火工業(株))

銀彩繚乱
西澤 公介((株)紅屋青木煙火店)

諏訪の月
小泉 欽一(新潟煙火工業(株))

諏訪湖に輝く希望の星
加藤 峰之(高木煙火(株))

トルネードドラゴン
伴 長春(加藤煙火(株))

 競技花火の合間には余興花火としてスターマインが打ち上げられます。スターマイン後は、大型スポンサーのCMが放送で流され、花火の打上げは一時中断します。煙待ちの意味合いもあるのかもしれませんが、比較的ゆったり花火打上げは進行していきます

スターマイン1「日本の美・和心」

スターマイン2「I Love You」

スターマイン3「百花繚乱 湖上の舞」

スターマイン4「ファイヤー フェスティバル」

スターマイン5「Star Maker」

水上スターマイン Kiss of Fire
 花火打上げの最後は、「諏訪湖祭湖上花火大会」でも行われる水上スターマイン「Kiss of Fire」。
 「諏訪湖祭湖上花火大会」も第1部が競技花火の形式を取っていますが、どちらかというとスターマインをメインにした圧倒的な物量で派手な印象のある花火大会。一方、「全国新作花火競技大会」は打上総数は「諏訪湖祭湖上花火大会」の半分以下で、のんびりした雰囲気での打上げですが、他の花火大会ではあまり目にできない独創的で凝った花火を見ることができます。
 両者は開催場所は同じですが、全く別モノの花火大会といっていいでしょう。
 私が毎年通いたくなる花火大会がひとつ増えました。

ブログ「列車とともに・こぼれ話」では、こちらで書ききれなかった以下の話題についてご紹介しています
1.花火大会臨時列車を観察する(その1)
2.花火大会臨時列車を観察する(その2)
3.団体臨時列車を観察する
4.花火大会終了後の私の行動について
5.花火プログラム冊子をどこで手に入る?