西武旅するレストラン 52席の至福乗車記

旅の2日目、ホテルでの朝食もバイキング。オープンキッチンでは出来たての目玉焼きが提供。野菜も夕食時とは違う品種が用意されていました。
朝の秩父市街を部屋から見下ろす
朝食バイキング	朝食バイキング
ホテルの送迎で西武秩父駅へ。今日の観光電車が西武秩父駅を出発するのは17:42。それまでは奥さんの趣味であるご朱印集めなど秩父周辺を散策することにしました。「西武旅するレストラン 52席の至福」の乗車プランには、車内での食事の他に乗車代金も含まれていますが、乗車代金は西武多摩川線を除く西武鉄道全線で乗り降り自由な1日フリーきっぷとなっているので、西武秩父駅から横瀬駅までフリーきっぷを使用。横瀬駅からご朱印集め開始。札所9番の明智寺、札所7番の法長寺、札所6番の卜雲寺を巡りました。
横瀬駅	秩父札所9番　明智寺
秩父札所7番　法長寺	秩父札所6番　卜雲寺
横瀬駅からは芦ヶ久保駅に移動。駅前にある「道の駅果樹公園あしかくぼ」の紅茶ソフトクリームが名物ということを聞き、訪れてみました。　時刻は13:15頃、「道の駅」から芦ヶ久保駅に戻り、ホームで電車を待っていると観光電車が芦ヶ久保駅に停車。ドアが開き、乗客が車内から降りてきました。西武秩父行きの「西武旅するレストラン 52席の至福『ブランチコース』」では、芦ヶ久保駅で約30分間停車。駅近くの道の駅で散策やお土産を買う時間が設けられています。　時刻は13:30頃、まだ観光電車の出発まで時間があるので、再び芦ヶ久保駅から横瀬駅へ移動。駅から約15分の「武甲の湯」で温泉と休憩としました。「武甲の湯」の駐車場周辺にはたくさんの鯉のぼりが上空を泳いでいました。なんでも4月中旬からゴールデンウィークまで「鯉のぼりまつり」が開催されていて、約180匹の鯉のぼりが横瀬川にかけられていました。
紅茶ソフトクリームがある「道の駅果樹公園あしがくぼ」の「水辺のカフェ」	紅茶ソフトクリーム
芦ヶ久保駅で停車するブランチコースの観光電車	観光電車のドアが開いています。
武甲の湯	鯉のぼりまつり
横瀬駅近くの留置線に観光電車を発見
16:00過ぎ、武甲の湯を出発して横瀬駅へ行ってみると、留置線に観光電車を発見。先行電車で西武秩父駅へ移動。いよいよ、今回の旅のメインイベント「西武旅するレストラン 52席の至福」への乗車です。

西武旅するレストラン 52席の至福　乗車
「西武旅するレストラン 52席の至福」は、西武秩父駅3番線から出発。3番線の発車標には「臨時西武旅するレストラン52席の至福」と列車名称も表示。ホームには乗車目標も貼り付けられていました。

観光電車が秩父駅に入線
観光電車は西武秩父駅に17:20頃に入線。到着すると、まずは車内準備や積込み作業があり、乗客はホーム上で待機します。17:35頃、観光電車の扉が開き、クルーが赤いじゅうたんを敷いて準備完了。事前に自宅に送付されてきた行程表を乗車口のクルーに提示して車内へ。　今回、私たちに用意された座席は2号車の「ハート１」。車内のテーブルは4人用が4セット、2人用が5セットで、私たちは2人連れながら4人用のテーブルが割り当てられ、他の乗客よりゆったりと使用させていただきました。観光電車は4000系を改造した車両ですが、改造時に2つあるドアのひとつをつぶして1ドアに変更。ちょうど「ハート１」の座席はつぶしたドア部分に座席とテーブルを設置されていて、テーブル横の窓の形状が他の座席のものとは異なっていて、ある意味レアな座席です。　デッキ部と車内はカーテンで仕切られていて、LCDモニタが設置されている。LCDモニタには満開の桜のなか走行する（試運転時か？）観光電車の静止画が流れていました。
西武秩父駅に停車中の観光電車	赤いじゅうたんを敷いて準備完了
2号車の車内の様子
私たちに用意された2号車「ハート１」のテーブル
行程表とテーブル番号札
デッキ部にあった車両番号札も木目調	私たちのテーブル横の窓はドアを埋め込んだ場所にあり、他のテーブル横の窓の形状とは異なる
デッキ部と車内を仕切るカーテンとLCDモニタ
テーブルに並べられているテーブルマット、ペーパーナプキン、箸袋には「52席の至福」のロゴが印刷されているほか、ナイフ・フォークも柄の部分にロゴが彫られている。紙のおしぼりも生地が厚くて高そう～。　メニュー表を眺めてみる。表面は「52席の至福」のロゴが印刷。裏面はドリンクメニューが記載されています。ソフトドリンクは無料ですが、アルコール類は別料金となっています。メニュー表を開けるとディナーメニューが記載されていました。



観光電車は17:42に西武秩父駅を出発。ほどなくクルーがやってきてウェルカムドリンクが提供されます。ウェルカムドリンクはアルコールとノンアルコールが選択できます。私はお酒が飲めないのでノンアルコールを注文。奥さんはアルコール入り。アルコールのウェルカムドリンクはスパークリングワインかな？　ノンアルコールは赤ワインテイストの飲み物でした。

17:47頃、横瀬駅に到着。向かい側のホームにはレッドアロー号（ちちぶ23号）が停車していました。横瀬駅には約2分停車して17:49頃に出発。　観光電車が芦ヶ久保駅を通過したころ、コース料理の1品目であるアミューズ「温かい海鮮茶碗蒸し」が提供。ウニ、カニ、アワビが入っていて、茶わん蒸しが大好きな奥さんは大喜び。
アミューズ「温かい海鮮茶わん蒸し」	アミューズ「温かい海鮮茶わん蒸し」
観光電車は18:03頃に正丸駅に到着。約4分停車して18:07頃に走り出しました。　18:15頃、観光電車が西吾野駅～吾野駅を走行中のあたりか、2品目の料理である前菜「至福の12種類の前菜」が提供。ひと口サイズの12品の料理がお皿の上に盛り付けられています。前菜をいただいた後、皿を下げに来たクルーが「どの料理がお好みでしたか？」「今日はどちらから起こしになられたのですか？」などと話しかけてこられて、お話させていただいた中で私が「昨日が結婚記念日で、その記念でこの観光電車に乗りました」と口走ったことが、後ほど思いもよらないサプライズが起きるとは、この時点では全く予期していなかったのでした。
前菜「至福の12種類の前菜」
18:22頃、観光電車は東吾野駅に到着。西武秩父行きの各停との交換があり、約5分停車。18:27頃に東吾野駅を出発しました。　18:30頃、3品目の料理であるスープ「CHICHICON～武州和牛のWコンソメ」が提供。秩父地元の武州和牛を使用したスープで、52席の至福を紹介したテレビ番組「もしもツアーズ」によると、ブイヨンを2回繰り返したぜいたくなスープなんだとか。
スープ「武州和牛のWコンソメ」	スープ「武州和牛のWコンソメ」
	18:35頃、車内イベントがありました。練馬を歌うシンガーソングライター谷修さんによるミニライブ。西武鉄道沿線の練馬を題材にしたオリジナル曲や「川の流れのように」を熱唱。約20分で4曲のミニライブでした。
18:36頃に高麗駅に到着。18:40発の各停西武秩父行きと交換して、18:41頃に高麗駅を出発。そして18:49頃に飯能駅に到着。飯能駅には4番線に入線しました。飯能駅停車中に4品目の料理であるメイン料理「里芋リブロース巻黒酢煮込みフカヒレ添え」。しかし、ウニ、カニ、アワビ、フカヒレと高級食材のオンパレード。普段めったに食べない食材ですし、味オンチな私にはもったいない…(^_^;) 　観光電車は飯能駅を18:52頃に出発。進行方向を変えて所沢駅を目指します。
メイン「里芋リブロース巻き黒酢煮込みフカヒレ添え」
19:07頃に小手指駅に到着。この時点でアルコールはラストオーダーになります。19:09頃に観光電車が小手指駅を出発する頃、5品目の料理であるご飯「鯛ごはん狭山茶漬け」です。クルーの説明では「初めはそのまま食べて、お好みでお茶漬け」とするのがおいしい食べ方らしい。　所沢駅には19:15頃に到着。西武新宿線上りホームである2番線に入線しました。19:18頃に所沢駅を出発。今日の「西武旅するレストラン 52席の至福」のディナーコースは西武新宿駅行き。観光電車は所沢駅で再び進行方向を変えて走り出しました。
ご飯「鯛ごはん狭山茶漬け」
観光電車が東村山駅を通過したころ、デザート「ごまふぇ」が提供されました。しかし、ほどなくしてクルーが小走りでやってきて、「申し訳ありません。いったん（デザートを）引き揚げさせていただいてよろしいでしょうか？」と言い、デザートを持って帰ってしまったのです。？？？なんのこっちゃ？　他のデーブルには同じデザートが提供されているのに、なぜ私たちのデーブルだけ持って行かれちゃったの？　小平駅に19:26頃に到着。約2分停車して19:28頃出発。先ほどデザートの一件の理由もわからず待っていると、「サプライズ」が起ったのです。
デザート「ごまふぇ」	デザート「ごまふぇ」
ガラスのお皿に盛られた「ごまふぇ」とケーキ。チョコレートで「Happy Anniversary」と書かれている。明らかに他のテーブルとは異なるメニュー。あれあれ～？　しかもクルーが集まってきてるじゃないですか？　何が起こった？　するとクルーから、「先ほど結婚記念日と伺いました。こちらクルーからのお祝いです」。そして「こちらのお飲み物は、結婚時の甘酸っぱい思い出をいつまでもとイメージしてみました」（すみません、びっくりしていてしっかり覚えていませんが、こんな感じのメッセージ）。「○○（私の名前）様、おめでとうございます」なんて言うじゃないですか。　なんじゃ～、すげ～「西武旅するレストラン 52席の至福」のクルー。めちゃくちゃ、神対応じゃ～。決められたことをやるだけじゃなくて、素晴らしいおもてなし。周りの乗客からも拍手をいただき、恥ずかしいやらなにやら。キチンとお礼を言えずに申し訳ありませんでした。
★感謝★　「西武旅するレストラン 52席の至福」クルーからのサプライズデザート　★感謝★
観光電車は東伏見駅に19:37頃に到着。後続の急行を先に通して19:40頃に出発。このあたりでアルコールドリンクの精算。クルーが携帯端末を持ち、支払いは現金かPASMO等の電子マネーとなります。そしてディナーコースにはお土産付き。クルーからお土産の袋をいただきました。　中井駅に19:56頃に到着。後続の急行列車に追い抜かれて19:58頃に出発。西武新宿駅には20:04に到着しました。列車を降りる際、あらためてクルーにごあいさつ。「ありがとう」のひと言しか言えませんでしたが、思いがけないサプライズに相当、感謝していますよ。クルーの「○○様、ありがとうございました」とご挨拶いただきました。　「西武旅するレストラン 52席の至福」のツアー代金は1人15,000円と決して安いものではありませんが、今回のサプライズにはいやはや参った。ツアー代金以上のプライスレスをいただきました。　さて、最後にひとつ反省。乗車中、奥さんの体調が悪くなってしまったこと。常々、進行方向とは逆側向きの乗車が苦手だということを聞いていたのですが、飯能駅で進行方向が逆になっていたことをうっかり失念。ここで席を入れ替えてあげればよかった。せっかくのおいしい食事も途中からツライものにしてしまいました。現在、「西武旅するレストラン 52席の至福」のような食事やスイーツを楽しみながら列車に乗るというものが増えてきました。今後も全国津々浦々の観光電車に出かけたいと思いますが、その時には進行方向に十分気をつけることにしましょう。
新宿駅に到着した「西武旅するレストラン 52席の至福」
○ブログ「列車とともに・こぼれ話」では、旅日記本編で書ききれなかった話題をご紹介しています。ぜひこちらもご覧ください。１．「西武旅するレストラン 52席の至福」のツアー資料が送られてきた２．西武秩父駅前の花さんぽステーションで西武鉄道オリジナルグッズをもらう３．SLパレオエクスプレス～御花畑駅ホームからはみ出して停車～４．「西武旅するレストラン 52席の至福」の車内をチェック５．「西武旅するレストラン 52席の至福」クルーの神対応６．「西武旅するレストラン 52席の至福」ディナーコースのみのおみやげ